2011年12月05日

ふじのくにサイクルフェス95kmロードレース女子★

『ふじのくにサイクルフェス95kmロード』


に参加を決め、エントリーしてから当日を迎えるまでが長かった・・・。
大会概要に、『先頭より5分遅れで脚きり』と書いてあり、
そんなの私には絶対無理~だと思いましたが、
『高速道路を自転車で走れる一生に一度のライド』という言葉にまんまと惹かれた・・・。

たった5分で脚きりされようが、高速道路上を自転車に跨った自分の姿を想像するとにやけた。
『二度と無い』と思うとモチベーションも上る。
しかしあれやね、『期間限定』とか、『先着●●名』という言葉には弱いなw・・・
例え脚きりされても高いエントリー費を払う価値を感じたw



とは言うものの、今の自分ならスタートダッシュについていけないだろうから、
たった5分で脚きりの図を想像してみる・・・、
あっという間に回収車に乗せられ、往復共に初めて見る富士山を眺めながら、
95km走りきるつもりで作ったBCAA混入のドリンクを啜るというのは切ないなぁ・・・
っと思い、レース二ヶ月前から自分なりに2500kmほど走りこんでみた。


レース前の最終調整は仲間のUZさんと、競輪界を引退されたY氏との練習に参加させて頂く。
この日のコースも苦手な『老いの坂』を上る。
(今日こそ千切れずに上りきれれば、ふじのくにでも良い結果が期待できるはず)
老いの坂を千切れずに上れたら、その場で練習を終了させてもらう気持ちで挑むが、
そんな浅はかな思いは無残にも砕け散るw・・・


前回よりは先まで粘るが、やっぱり千切れるw・・・
早くも自信喪失ですやんwww・・・
それでも、その他の山や下りでは自分的には良い感覚だったので、
もしかしたら今度こそゴールスプリントとか狙えるのかな?・・・
っと図々しくも闘志を燃やしてみるw






っが、レース二日前くらいにスタートリストが発表され驚愕するw
女子はクラス分けが無かったので、『日本競輪学校』の方15名と混走でした。

『す、す、すいません、出直してきますw』

っとPCの画面にスタートリストを開けては何度も何度も呟きましたw・・・
あんなに応援してくれていたメカニックも、『ええやん。気楽に楽しい走れるやんっ!』
っと早くも諦めモードで戦闘態勢からピクニック気分に一転した(--;)



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当日は、駐車場から受付までが遠く往復で10kmほどあったかな?
『遠いわー遠いやろー遠すぎるって来年はもうちょっと考えてよー』っと思うも
『来年は無いで~~、一生に一度や』っと一人ボケ突っ込みをしながら、
ウォーミングアップにはちょうど良い距離だと開き直り脚をクルクル回す。



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受付時に今回の特設表彰台はとても立派なことを確認してみた・・・





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競輪学校の女子が引く先頭集団に乗れないかもしれないが、
とりあえず最前列からスタートする。
走り出して直ぐに上手い具合に先頭集団に乗っかる!・・・『こ、これは奇跡だ!』
しかし何度かレースに出てきましたが大集団で走るのは初体験。
風が強かったので端にいるよりは中央の方が楽だったが、
隣の人のハンドルが太腿にあたるは、少し下ってはブレーキングの繰り返しで、
予想以上に神経を使う。


風は強いが端に移動してみたり、安定した走りの人の後ろを奪い合い、
競輪学校の方の逞しい脹脛を見ながらついて行く・・・。
心拍計の表示は消していたが、多分160bpm台だろうか随分楽に走れていた・・・。
路面は良いし、スピード規制はないし、最高な気分を味わっていた・・・。



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事前にコース図を覚えようと何度もブツブツ言ってたら、メカニックが作ってくれたコース表。
青色の箇所はトンネル。
辛いときは『ここを越えれば下りだから踏ん張ろう、頑張ろう』
と何度も見てはその度に勇気づけられお守りとなる・・・



20km毎に補給する予定だったが、15km付近で一回目の補給をし早目の補給を心掛ける。
『ドンッ』っと衝撃のくる道路の繋ぎ目の段差で誰かのボトルが吹っ飛ぶのを回避したり、
道幅が狭くなる箇所に置かれたパイロンに突っ込んで落車するのを目の前で目撃したり、
初めて体験した大きな先頭集団は凄まじかった・・・。



先頭にいた競輪学校の方々が何度も軽いアタックを仕掛けるのですが、
大丈夫、大丈夫まだいける。まだいける・・・『これは奇跡でしょ~!』
この調子で行けば、予想外にも折り返しまでついていけるかもしれないと思うが、
30km付近の上りで気が付けば後ろには誰もいなかった(--;)
そこでペースを上げて前の方に上ろうとするが何故だろう?・・・千切れたw・・・


すぐに、傍にいた3名で意思の疎通を取りながら下りを使って先頭集団に復帰する。
っが、復帰するのにかなりの体力を使ってしまう。
せっかく復帰したのに、折り返しを目前に再度千切れたwww・・・

後半の復路は下り基調になると聞いていたので、
諦めずに走ればもしかしてまた集団に復帰できる奇跡が起こるかもしれない・・・
というスーパーミラクルは二度と起きなかったwww・・・



50km~70km地点は意思の疎通が取れそうな人がいなくてずっと一人旅で苦しかった・・・
苦しいときは、そう、お守りを見ます・・・
初めて見る富士山を楽しみにしていたのにそんなことすっかり忘れてコース表と睨めっこw

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千切れてしまってからも、
自分よりも20分後にスタートした仲間に追いつかれないよう必死で逃げていましたが、
一番しんどかった70km付近で仲間が乗っていた男子の先頭集団が後ろに迫る・・・
トンネル内を端に寄って走っていると、

『桃春さんガンバレッ~~~』

っとトンネル中に響き渡るくらい大きな声で仲間が励ましてくれた。
いやいや、『ハイッ~』っと返した自分の声もトンネル中響き渡ってましたが、
暗いトンネルの中でよく見つけてくれたよね・・・
ずっと何処を走っているのか気にしてくれていたのかな?なんて思うと嬉しくて、
その集団についていこうと試みるもあっという間に見えなくなったw・・・



その後も、一つでもポジションを上げたかったので必死で走る。
富士山はいったい何処に見えるんだ?っと探し続けていたら、
トンネルを抜けると『ドーンッ』と正面に現れた。
それ以前にも見えていたのかも知れないが気付かなかった・・・。
テレビや雑誌などで見て知っていた通り、三角形の山の山頂には白い雪が積もり、
物凄く大きくて迫力があり、一瞬でも苦しさを忘れられた・・・


復路のトンネル内は寒く、裏起毛のワンピースにジャケットを羽織っていても震えた。
シューズカバーを履いていても足先が冷え体温が奪われそうだったので、
持っていた補給食の羊羹と、炭水化物のゼリー等はどんどん補給し全部食べきり、
ドリンクもゴールと同時に無くなった。



そして意思の疎通を取れそうな若い男子に声を掛けて二人で走る。
二人仲良くちょうど良いペースで走っていたのに、
後ろから来た速い男子に私の若い男子をさらわれてしまうw・・・
が、暫くして若い男子が自分の元へと戻ってきた(笑)


今度は、ピンク色の男性二人が引く列車がやってきた。
『乗せてください』っと声を掛けると、
『どうぞ~おっちゃん達、もうレース終わってるからいいよ。でもトイレに行きたいの』
っと快く前を引いてくださった・・・。


お二人の息はピッタリで私の目の前でクルクルクルクルと二人ローテーションをする。
『変わる』という合図無しでクルクルクルクル入れ替わる凄技!!!
双子なんじゃないかと思うほどあまりにも息がピッタリで、
もし同じ自転車に乗っておられたらどっちがどっちだか分からなくなりそうだった。
私はそのお二人の後ろで上手い具合に乗り換えていく・・・
そんな凄いローテーションを周囲が見逃すはずもなく、
気が付けば私の後ろには男子がいっぱい乗っていた。コラコラ前に出なさい(笑)



終盤、別のクラスで走っていた仲間(二人目)を見つけると、
前を引いてくれたり声を掛けて励ましてくれゴールまでずっと一緒に走ってくれた・・・。
仲間がいてくれてほっとしたのか、千切れたことが悔しすぎたのか?
込み上げてきて涙なんだか鼻水なんだか分からないものが頬を伝うw・・・


ピンク色のジャージを着たお二人は私のペースが落ちるとまた前を引いてくださる。
その頃の心拍はきっと180bpm台かな?もう、喋ることは出来ない状態だったので、
私の息遣いを聞きながらペースを合わせてくださった。


私の様子が苦しいと感じたお二人の、『ペース上げなくていいよ』っという声が聞こえると、
(いいや、まだいける!)と心の中で叫んでお二人の前に出て『走れる』をアピールする・・・
が、残り5kmくらい?はもう前にも出れなくなる。
ゴール手前の最後の折り返し地点でピンク色のジャージのお二人にお礼を言って前に出ると、
『最後頑張って!』っと見送ってくださる・・・


自分の列車の後ろに女子が一人乗っているので、『その人には負けるな』と
仲間がそう言って前を引いてくれるが、
残り500mくらいだろうか?
最後の力を振り絞るように加速すると、私の後ろにいた男子にガッサーと抜かれるw


『おいコラーー、待たんかいっ!!!』

っと心の中で叫ぶ。それと同時に残り200mで女子に抜かれた(ギャーw)



『抜かれるなっ』っという指示に『ハイッ』っと応えたので仲間との約束は守ろうと
慌てず一呼吸おき、雄叫びをあげながら残り100mで女子を射し返してゴールした・・・。
しかし雄叫びって、『妖怪人間ベム』の見過ぎやな・・・w





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参加記念のメダル
結果はメカニックもビックリの20番台・・・。


ゴール後に、ピンク色のジャージのお二人にお礼を伝えに行くと、
『楽しかったよっ!』っと言ってくださった・・・。
苦しいときにトンネルを抜けると正面に現れた迫力ある富士山よりも、
双子のように息のピッタリ合ったお二人の高速ローテーションが今でも脳裏に焼きついている・・・

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posted by 桃春momoharu at 00:00| Comment(13) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする