シクロクロスのL1デビュー戦は、
UCIレース、会場は関西シクロクロス『#4 マキノ』でした。
会場でお会いしたお友達には片っ端から、
L1に昇格していきなりで無謀だと苦笑いされまくっていました。
ロードレースでいうところの富士山あざみヒルクライムに匹敵しますよ!笑。とかとか…
『無知』だからできたことなのでしょうか?…
走行時間が30分から40分になり10分間延びる事には不安を感じていませんでしたが、
コースには、
スキー場のゲレンデ斜面に『フライオーバー』という物が設置されるらしい…
観なきゃ良いのに一応下調べとして昨年レースの動画を観てビビルw
この巨大な滑り台の階段を自転車を担いで上り、
数メートルの僅かな踊り場で自転車に乗車して下りるという…
うん、こりゃこここここ、ここここ、ここ、こ怖い…
マキノには下りがあると聞いていたので、
いつもよりもチェーンリングを大きな物に付け替えてもらい、
下りをとてもとても楽しみにしていましたが、
フライオーバーに恐怖を持ってしまったのでそんな事はもうそっちのけ。
前日入りしてしっかり試走をすることにしました。
いえ、試走というよりも『フライオーバー』をレース前日までに下れればそれだけで良い…
そんな気持ちで前日試走を自転車先生と一緒にしました。
スタートしていきなり上りです。つかスタート地点も若干上りね。
クルクル~と脚を回すところなんて皆無。ガッツリ踏まないと上れないw
上りが苦手な私が来るところではなかったか…でもそんなことよりもフライオーバーw
なるべく人が少ない時に確認しておきたかったので、
試走開始時間と共に走り出して一周目のフライオーバーで、
取り合えず自転車先生を見よう見まねで自転車担いで階段を登ってみる。はーしんどw
さぁ、自転車に跨り下るよ~~~~~・・・・・
・・・・・・w
・・・・・・w
『はい、無理ぃぃぃぃぃ~~~…』そのままの勢いで行ってしまえばいいものを、なぜ下り始める直前に躊躇うw
高所恐怖症でもないのに自転車降りて後ずさり…w
フライオーバーの下から自転車先生にあーだこーだ言われるが全く出来る気がしないw
次第に試走を開始した人達がどんどん上り始め、
『怖いわー』『めっちゃ怖いやん』と男子でも口々に言いながらも下っていく。
女子の選手も『怖~』と言いながらも下っていく。
踊り場で10分間くらい立ち竦んでいただろうか…
これは無理だと自転車を担いで上ってきた階段を下りようとすると、
それではレースが成り立たないから手すりを持って自転車を押して下りるように促され、
言われたようにやってみるが上手くいかない。
下り坂で自転車が自分よりも先に転がっていこうとするのを押さえられなくて必死w
15分くらいかかってなんとかフライオーバーから降り、
明日のレースはDNSという言葉が脳裏を掠めるwww
いやしかし、これが出来ないならL1に昇格した意味がないと色々と戦い、
その場から逃げ出したくなる自分と向き合う。
もう他のセクションの試走は捨ててフライオーバーだけに専念する。
そうこうしていると、
自分と同じようにフライオーバーの上で立ち竦んでしまうL1の女子が一人いた。
彼女も男性コーチと一緒に試走しており、下で待つコーチに、
『どうして怖いかわからないけど怖いんです…』っと、
踊り場で行こうとしては後ずさりの繰り返しを10分間くらいしていたかな。
それでも彼女は勇気を出して震えながら下っていった。
私はそれからも下れずにフライオーバーの上で立ち竦むw
自転車先生に下から色々とアドバイスされるが怖さが拭えないので行けないw
そうこうしていると、さっき怖がっていた女子が2周目には一発で下って行った。
自分でも、一回出来ると何度も出来ることはわかっているのに出来ないw
そろそろ自転車先生も痺れを切らしたか?
『怖いままやっても怪我するだけやしもう止めれば』と言われ、
フライオーバーの上でオイオイ声上げて泣いてしまう…w
でも、止めろと言われたことに根性出して何とか下ることが出来ましたw
フライオーバーが出来るまでに50分掛かり、
それから残りの時間はフライオーバーばかり上っては下るをしていました。
自転車先生には『どこで女子力発揮してんねん、キショイわ』っと怒られましたが、
怖い人にしか分かりませんよ、この気持ちは…w
翌日のレースは雨で朝から霧が一面に立ち込めて真っ白でした。
スタートして直ぐに今日は体調が絶不調の日であると悟りました。
泥キャンバーを上りながら何度も何度も大き目の靴が脱げて履き直し、
Wキャンバーの下りは絶対転ぶと思ったので最初から最後まで全押し。
唯一楽しめたのは前日に出来るようになったフライオーバーだけでした。
レース当日の試走では男子でも怖くて上で立ち竦み大渋滞が起きていましたし、
手摺につかまりながら押して降りている人も数名いました。
遅すぎて遅すぎて走っていることすら気付いてもらえずに、
他人のカメラには殆ど写っていませんでしたが、
自分のチームのカメラには、私のL1デビュー戦の姿を収めてくれていました。
ずっと怖くて怖くて不安だった気持ちを知っていた主人が撮った、
私がフライオーバーを駆け下りている写真からは、
カメラのファインダーを覗いている優しい眼をした主人の顔が想像できました。
レースは最初から最後まで最下位で先頭にラップされるまではと、
調子が悪いなりにも最後まで諦めずに走りましたが、
5周回のうち3周で赤旗を振られレースを降ろされました。
応援してくれていたチーム員の元へ帰ると、
鬼のような顔をした自転車先生がそこにいました。目が合っても無言w
みんな泥だらけになって走っていたのに私のジャージは一度も転んでないので綺麗でした。
これほどまでに怖い顔の自転車先生は見たことがなく近寄りがたく遠ざかっていると、
『酷過ぎる』…と一言。
私は最下位になることを恥じだとは思っていません。
ロードレースを始める時に自転車先生が教えてくれました…
『最初はDNFばかりでレースが嫌になるかも知れない』
『でも、絶対に途中で諦めるな。降ろされるまで走り切れ。必ず経験値は上がるから』
そう教えられた事を思い出しながら最後まで一生懸命走っていました。
レース後にゼッケンを受け付けに返却しにいくと、
『ヤノトモコさん待ってましたよ~』とスタッフの方が温かく迎えてくれ、
『レースお疲れ様でした』と賞金を手渡してくださいました…。
『私、今日は賞金を貰える資格はありません』というと、
『スタートマネーですからスタート地点に並んだという賞ですよ。
最後までガンバリマシタね』と言ってくださり有難く頂くことにしました。
受け付けの部屋を出た瞬間嬉しかったのと、
フライオーバーが怖かったことや、
思い通りに走れなかったことや、色々な気持ちが込み上げてきて、
ポロポロポロポロと大粒の涙が溢れて止まりませんでした…。
レース中、声援を送ってくださったみなさんありがとうございました。
悪天候の中運営してくださったスタッフの皆様にも感謝しています。
主婦の買い物競争レベルがどこまでいけるかわかりませんが、
また次回も頑張って走ろうと思います。
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