9月16、17日はニ連戦で日本スポーツマスターズに参戦してきました。
8月に開催されたシマノ鈴鹿ロードでは、集団内で特に何の動きもできなかったので、
最後のゴールスプリントは入賞しなくて4位で良かったと思いました。
マスターズの一週間前に開催されたJBCF舞洲TTとクリテリウムは、
翌週の本番の為にと金曜日にトラックの練習で追い込んで翌日TT。
正直、全身の筋肉がパンパンでした。
いつもトラックの練習でお世話になっている小原さんにも、
踏めなかったでしょ前日にトラックに入るなんて追い込みすぎー。
早く休んで回復させてと苦笑いされました。
翌日のクリテリウム当日は更に体が疲れきっていて、
心拍が上がらない状態だったので敢えて心拍計を外しました。
アップをしていても心拍が一向に上がりませんでしたが、
それでも走らなければならない理由が私にはありました。
それは、春の舞洲クリテリウムのゴール後に、
『私と同調して走りたい』、『もっと積極的に走りたい』と言いに来てくれた選手達が、
今回はどんな走りをするのか、勝手に私に約束してくれた選手の真相を確かめたかったから…
レース直前に、『最初から逃げれるよう積極的に走ります。』とか、
『お春さんに着いていきます』っと宣言しにきてくれた選手達…。
(あの~…ワタシノチョウシガトテモトテモヨロシクナイ…w)
とは、口には出せなかった…。
まぁ、一生懸命に走って応援してくれる皆を盛り上げたいって事なんだろうと、
最初から逃げると言ってきた選手よりも私は更に先行して走る作戦でした。
リアルスタート直後に6、7割くらいでダッシュしたら後ろにオレンジ色の選手が着いてきた。
あれ???オダエリちゃんに、TTチャンピオンの伊藤選手が続く…
伊藤選手が行ったら行こうと思うが行かないので一旦仕切りなおす。
そうこうしていたら予想以上に自分の体力の限界が早く訪れたw
25周回中9周回目に終了。
レースは、私に積極的に走ると宣言した選手達が前を積極的に引いてたので、
強力選手が後ろでずっと休んでいて最後の美味しいところだけ持っていく展開。
レースでは、『上手さとセコサは紙一重』なんて言われたくありませんね…。
私に積極的に走ると言ってきた選手はみんな宣言通りに頑張っていたので、
しんどい時こそ私も本気で頑張らなければなりませんでした。
レース後、会場に来れなかった自転車先生からのラインが入っていて、
『だめでも良いから練習したことをやってみること』
『やった結果駄目になっても決して無駄ではないから』
という言葉を見て救われた気がしました…。
舞洲クリテリウムから一週間後の
本命にしていた、『日本スポーツマスターズ』までは、
疲れた体を休めることに専念しました。
結果は、500mTT 3位表彰台
2km個人追い抜き 5位入賞
日本最高峰のマスターズの大会に京都代表選手として初出場させて頂き、
好成績を収められたのは、応援してくださった皆様や、
出場するに当たりお力を貸してくださった皆様、
そして大会当日は台風による悪天候で開催自体が危ぶまれた中、
運営してくださったスタッフの方々のお陰であると心より感謝しています。
本当にありがとうございました…。
さて、レースは悪天候のなか開催され、
初日のお天気が土砂降りだったのですが、
私は雨のレースこそ強い。と思っています…。
振り返ると私がトラックに入ろうと決めたきっかけは、
昨年の山口県で開催されたJBCFのクリテリウムのゴールスプリントで、
一人の外国人選手が逃げ、それを捕まえられないと分かった追走集団が狙える表彰台は二席。
私は最終周回で集団の先頭に出て最終コーナーから残700mほどの早掛けスプリントを開始。
捕まるか捕まらないかという一か八かだったけれど、いけると信じてスプリント。
それまでゴールスプリントに残っていれば後ろから差されることは殆どなかったのに、
ある選手に勢いよく刺されました。その時も土砂降りの雨が降っていました…。
後日聞いた話、私を刺した選手はトラックが得意だと知り、
『トラックが得意な選手にスプリントで刺されるのは仕方がない』…
と言われたのですが、その言葉が私に火をつけ、
私も真剣に取り組んでみようとトラックに入ってみることにしました。
その選手は私がトラックに興味を持ち取り組む姿を歓迎してくれたので、
まずはその選手を目標にして練習しました。
使用ギアの歯数やギアの選択方法などたくさんのことを教えてもらいました。
最初はピスト車にはブレーキが無いということに恐怖を感じ、
フェンスにつかまるか、誰かに支えてもらわないと漕ぎ出すことさえできませんでした。
しばらく練習していくとスタートダッシュにも力が入れられるようになり、
レースではスタートの際にペダルから足が外れると失格だということで、
私もいよいよ皆が付けていたシューズとペダルを縛るバンドを付けることになりましたが、
最初はバンドを縛る、緩める、外すといった動作を何度もイメージトレーニングをしてから、
いざ本番。フェンスや柱、支えてくれる人を鷲摑みにして、走る前に異常な脇汗…。
と、そんな苦労はたくさんあったのですが意外とトラックを走ることには直ぐ慣れて、
向日町、明石、岸和田、333mの奈良、
この荒れた路面で走れればどこでも走れると言われた関西サイクルセンターも無難に走れました。
一年に一度開催される最高峰の、『日本スポーツマスターズ2017』に出場を決めてからは、
大会までに二ヶ月しかなかったので、月一回開催される『関西トラックフェスタ』や、
ネットで調べたりお友達に教えてもらい、各バンクで開催される『愛好会』に参加させて頂いたり、
『関西サイクルスポーツセンター』の年間パスを購入して、
一時間しか乗れない日であっても往復4時間かけてできるだけ乗れる日は通いました。
関西サイクルスポーツセンターでは、ロードやシクロクロスでもご一緒していただく、
シマちゃんや同い年のみちこさんに親切にしていただき、
時にはタイム計測をして練習とは言え真剣に勝負を挑みました。
けれど、私は毎回シマちゃんの圧倒的に力強いスタートダッシュには一度も勝てませんでした…。
ビデオを何度も見直したり、100mまでのタイムや走りを分析し、
発走台からのスタートで100mまでのダッシュを何度も練習していく中で、
結局、自分には軽いギアでならスタートで2秒稼げるということが分かりましたが、
軽いギアだと200mを越えてからの速度維持をどうするのかなど、
練習は予習復習に加え、監督に分析からの練習内容を組んでもらいました。
練習内容が決まれば、自転車先生の後ろに着いて何度も走り、
後ろにつけなくて悔しくて泣いた日もありました。
ウォーミングアップの速度に着いていけなくてアップの為のアップをした日もありました。
一本のレコードラインの上を綺麗に走れるように誘導してもらったり、
その走りを動画に撮ってもらい監督と自転車先生とで作戦会議。
元競輪選手の小原さんが毎回毎回細かいところを指導してくれて修正。
その日に注意されたことは次の練習で同じ注意をうけないようにと意識していましたが、
頭が浮くことを何度も注意されポジションも1mm単位で改善。
大会までに時間がない中で本当にたくさんの方に協力していただきました。
いよいよ大会一週間前は、
関西サイクルスポーツセンターでお世話になっていた元オリンピック選手の城本さんが、
門脇選手が出走するガールズケイリンの観戦にお誘いくださり気分転換へ。
目の前で戦うガールズ選手に魅了され闘争心を燃やすこともできました。。
【レース当日初日の種目500mTT】は、
実際スタートするとあっという間の約40秒間です。
そのあっという間の時間を戦うために、
努力と時間や情熱を周囲の協力のもと何倍も何十倍もの時間を注がせてもらいました…。
私以上に、周囲の熱意が凄くて、急遽高価なホイルを貸してくださったり、
一度はお断りした私が持っていなかったギア板を宅急便で送っていただいたり、
レース3日前には、誰よりも速く走りたいと思うとプレッシャーを背負い込んでしまい、
そっとしておいて欲しいと自転車先生にも八つ当たりしてしまいました。
良い結果を出したいと思うレースほどレース前に平常心を見失い欠けますが、
いつもレース当日に緊張しないのはレース前に心身の整理ができるからでしょうか?…
初日は朝から雨が降っていて台風の影響で結構な雨量でした。
雨の日のトラックはどんな感じなのかと試走へ。
お借りしたディスクや、ギア比の確認や自分の調子のチェック、
一番不安だったのが、お借りしたホイルに付いていたタイヤのエアー圧。
いつも自分が入れているよりも2倍の量を入れることと、
いつもよりもかなり細いタイヤで、それを練習で一度も試したことがなかったので、
自転車先生に一着3万円するMOJYUMAの合羽をお借りしてまずは試走へ。
結構な雨が降っていましたが滑らないし転がるし軽い…
完璧な装具も軽いが、自分の脚が軽くてよく回り楽しくて仕方がなかった。
悪天候の中、チームMOJYUMAの仲間がそれぞれ応援に来てくれた。
城本量徳さんも時間を作って現地まで応援に駆けつけてくださいました。
チーム員がレース開始までの時間はずっと側に付き添ってくれ、
ローラー台の準備や、荷物を持ってくれたり、自転車を運んでくれたり、
アップオイルを入念に塗りこんでくれたり、
と、MOJYUMAの仲間が私のマネージャーに徹してくれました。
私の時間を共有してくれる信頼できるこの仲間に全てを任せようと思いました。
安心していっぱい甘えさせてもらいました。
今大会までに一番苦戦したことは、体重を5kg増量させることでした…。
トラック選手に比べると約7~10kg足りておらず、
もともと踏めないので兎に角体重を増量させろという指示w
(太れない。だなんて世の中の女子を敵に回しましたか?)
食べて食べて3kgまでは割りと難なく増えたのですがそこからが辛かったw
チーム員と食事に行けばいつも残飯処理をしてくれていた仲間に救いを求めようものなら、
自転車先生の目が三角になり、残せるものなら残してみーっと睨まれるwww
中でも王将での、フライ麺に餃子と海老天がセットになった『レディース定食』、
メニュー名はレディース定食でそれぞれが少量ずつのセットかと思わせて、
フライ麺の量は普通サイズでしたーーーっ!!!
腹八分目を通り越し、腹一杯、ハチキレル、もう出ちゃうかと思いましたw…
その甲斐あってか見事に5kg増量に成功です。大きくなりましたよね!
ローラーを二回に分けて心拍がそこそこ上がるまで軽くアップした後、
チーム員に、『今日は脚が軽いし何より体が軽い。』
『わたし、本番強いので今日いけるよ!』
っと珍しく自信の表れを宣言できました。
シーズン通してレースを追いかけてきて滅多にイケル発言なんてできないし、
いまだにどうすればレースにベストな調子を持ってこれるのかなんて分からない…
わたしの場合、調子の良い時なんて年間2,3回しかないかもしれない…。
スタートは雨風が強く発走台は使わずに手持ちスタートとなりました。
スタート地点についたらホルダーをしてくださった方がバランス良く支えてくださり、
スムーズにスタート準備ができました。直ぐに12秒のカウント開始。
練習してきたことを思い出しいつも通り走ろうと思いました。
そして、最後のゴールラインを踏むまでは全力出し切ることを誓う。
前を見たら自転車先生が肩を大きく回して深呼吸しろという合図を送ってくれたので、
フーッと深い深呼吸をするととても集中できました。
『見ててね…』
自分がスタートするまでに男子のスタートからずっとイメージトレーニングをしていたので、
フライングすることなく上手くスタートできました。
が、腕を真っ直ぐにしてのスタートを何度も練習しましたが、
どうしてもタイムに繋がらないので普段のスプリントの時のように、
自分がやり易いようにスタートする方法にしました。
本番前の最後の練習で思いのほかDHバーでの操作が上手く行き、
500mTTをそれまでずっと練習してきた丸ハンドルから、
DHバーで走ることに急遽変更したので、
ダンシングでスタートして座ったまでは良かったが、
追い風で速度が乗っていたので3角でフワリとレコードラインを外してしまい、
一瞬焦ってブラケットに持ち替えそうになる気持ちを堪え、
後はゴールライン目指して全開で走りぬいた。練習以上に上手く走れた。
結果を聞く前に、自分の中で予測したタイムとほぼ同じで、
『41秒50』で自己ベストを更新し、とても満足だった。
その後、自分のタイムを上回る選手が居なくてドキドキして、
その場にいた自転車先生の腕にしがみついて震えていた…。
最後の組で出走した500mTTで世界チャンピオンの和知選手が今回7連覇で、
小沼選手が二位だというアナウンスは流れ、
自転車先生が計測していたストップウォッチでは、
わたしが3位ではないか・・・と思われたが、
もう1名タイムをアナウンスされていない選手がいたので、
正式に発表されるまではずっと祈るような気持ちで待っていた。
どれくらい待っただろうか…。
監督も、自転車先生も、チームの皆もソワソワしていた。
掲示板に貼り出された結果は自分で見るのが怖くて自転車先生に見てもらった。
すると、500mTTの結果は3位でした。
ホッとしたのと嬉しかったのとで目から涙が溢れました…。
監督も驚いていましたし、自転車先生も感動してくれましたし、
チームの仲間がとっても喜んでくれた顔が忘れられません…。
世界チャンピオンで今大会7連覇の和知選手と、
2km個人追い抜きでは4連覇の小沼選手という、
強豪選手と同じ表彰台に肩を並べられたことを誇りに思います。
皆様からたくさんのお祝いの言葉をかけていただきましたが、
この日まで一緒に練習してきたライバルが、
トイレから出てきたときに目を真っ赤に染めていて、
その姿に私は彼女の気持ちを察して背中をギュッと抱き寄せると、
ポロポロと涙を流しながら私に、
『おめでとう!この条件でベストを出すのはさすがですね』、っと言ってくれた。
彼女の言葉が何よりも嬉しかった…
いままで追いかける立場だった私が今度は追われる立場になる。
ライバルを祝福できる彼女は今よりもきっと強くなる…。
そして、二日目の【個人追い抜き2km】は、
前日から更に悪天候が予想されたので、
応援団が現地まで移動するのも心配で自宅からの応援に切り替えてもらう。
朝には雨も止んでいましたが風は前日よりも激しく、
暴風で其処らじゅうの物が飛び散っていくは、
バンク内にも飛んできた落ち葉が舞っていました。
そんな状況で試走をすると何度か叩きつけられるような暴風はありましたが、
それよりも心配なことに自分の脚の付け根に痛みがありました。
試走後に監督と、城本量徳さんに電話で相談し、
前日よりも軽いギアで走ることに決めました。
普段から人並みよりも軽いギアなのに更に軽いギアを選択。
そうこうしていると自宅待機をしているはずの自転車先生が、
高速道路を飛ばして会場まで応援に来てくれました。
スタートまでには、監督と自転車先生が万全の体制でサポートしてくれて、
いよいよスタート地点へ。
自分よりも先にスタートした選手が2分50秒台をだしていたのですが、
そのタイムへの対処が瞬時にできず、
更に、慎重にスタートし過ぎて前半の速度の乗りが悪かった。
周回ごとに踏め踏め踏め踏め、耐えろ耐えろと声援を送ってくれる監督と、
周回タイムを大きな声で読み上げてくれる自転車先生に応えるように走る。
最後は同時にバック側からスタートした選手を追い抜きゴールし、
中盤の3秒のロスを後半二周で取り返し自己ベストを更新しましたが、
結果は一秒差で表彰台を逃して5位でした。
昨年の同大会でのタイムから自分の目標タイムを設定していたのですが、
3分を切れば表彰台かなという設定では低すぎました。
2kmに関しては練習不足もありますし、今後周りと同じギアが踏めるようになれば、
必ずタイムは上がると思うので今後も頑張っていきたいと思います。
動画を観る度に、監督と自転車先生が大声援を送ってくれていて何度も泣けます。
自分の走りよりも二人の大声援が見所です。
まだまだ修正できるところを見つけることができたので、
これからの練習が楽しみです。
マスターズ500mTT世界チャンピオンの和知選手や、
今大会の個人追い抜き4連覇の小沼選手を、
目標に頑張って行きたいと思います。
大会を終え、
前夜祭の金曜日から三日間運転手やサポートに徹してくれた自転車先生は、
私が運転する帰りの車の助手席で発進して一分も経たないうちに大口全開で眠ってしまい、
疲れきった目の下の隈を見て感謝以外の言葉が見つかりませんでした。
ずっと練習に付き合ってくれた監督には盛大な手料理で感謝しました。
最後になりましたが、
この日まで私に協力してくれた皆様や、応援してくださった皆様、
そして悪天候で開催が危ぶまれたなか運営してくださったスタッフの皆様、
ライバルとして一緒に戦ってくれた選手の皆様には、
本当に心より感謝しています。
『ありがとうございました』…
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